愛と感動の詩(歌詞集)/愛と戦争


総てを溶かして一つにするのが 愛
総てを燃やして灰にするのが 戦争
繰り返して飽きないのが 愛ならば
飽きながらも繰り返すのが 戦争
愛は与えながら大きくなって 人の為に泣けるけれど
戦争は奪いながら小さくなって 自分しか見えない
耳を澄ませば風が連れてくる 飢えと渇きと幼子らの声を
瞳を凝らせば雲が形どる 痩せて細る枯れ枝の手足を
貴方にも見えますか? 貴方にも聞こえますか?

誰にも等しく生命を与える 太陽
弱い者への光をさえぎる 黒雲
勇気を与える道標が 星ならば
流れ星への祈りを閉ざす 黒雲
光は闇を照らしながら 総てを明白にするけれど
黒雲は夜にまぎれて明日を隠し 自分さえ見えない
耳を澄ませば噂が突き刺さる 不平と不満と鋭い視線が
瞳を凝らせばそこに愛がある 虐げられても消えない笑顔が
貴方にも見えますか? 貴方にも聞こえますか?


愛という言葉を聞くと、何やら明るくほのぼのとした感じに受け取られますが、その背後に
あっては人類の闘争歴史によっていつも虐げられてきた悲しみの足跡があるのです。
本当の愛はそれぞれが奪い合いながら勝ち得る物ではなく万人が与え合いながら
巡りめくもので、愛の循環作用とならねばなりません。どこか一箇所でも
途絶えたら、全体がストップしてしまいます。一人一人が大切な
役割を持っているのです